愛してる、愛してない…
'02仏
出演・製作他
オドレイ・トトゥ サミュエル・ル・ビアン
レティシア・コロンバニン監督
【評価】8
感想

うまい。

初めのうちは内容を知らずに見ていたし、タイトルの感じから勝手にラブストーリーだと思い込んでいて、最初のうちはそんな感じで流れていっていたけど、これがまた、すごい。

後半になると話の真相というか、全く別の視点での流れになり、話の内容も全く違うものになっていた。
この作品はいわばフランスの「オープン・ユア・アイズ」で「バニラ・スカイ」のようにすでにハリウッドでリメイクのオファーが来ている。

「アメリ」で日本でもブレイクした女優、オドレイ・トトゥの最新作で個人的にあの人はあんまり好きではないんやけど、この作品に関してはこの娘しか出来ないような、そんな感じがあるほどに役にピッタリ合っている。
「アメリ」でお馴染みの愛くるしい笑顔で、しかしどこかブッ飛んでるというか、絶妙な好演。
監督のレティシア・コロンバンニはまだ26歳というのだから末恐ろしい才能の持ち主だ。

その若さでこの作品ほどに完成している映画を撮るのだからこれからも要チェックの監督。
色彩的にも花屋でのバラ等、彩り鮮やかかつスタイリッシュな映像に仕上がっている。

ネタバレになるけど、

最初の流れで見ていたときは心臓外科医、ロイックに恋するロマンチックな芸大生、アンジェリクの話なんやー、と思っていた。
最初は不倫をしていて奥さんと別れると言っている心臓外科医、ロイックが悪い男みたいで、なおかつアンジェリクが騙されて失恋したみたいな話になっていて、どこにでもあるつまらん話で
「あーあ、今日はハズレの映画か」と思いかけたとたんにまさかのドンデン返し。
巻き戻しのような映像の後、一気に視点がアンジェリクからロイックに変わり、全ての出来事が彼女の一方的な思い込み、妄想であり、現実はロイックがストーカー的に追いまわされていて更にはアンジェリクとは数回合った程度の面識で犯人が分からず大変悩んでいる、というもの。
実はロイックはかなりの被害者でアンジェリクが奥さんをスクーターで跳ねて流産させられるし、アンジェリクに片思いの医大学生にやたら絡まれて殴られるわ、ストーカーの犯人がわからんから精神的に追い詰められ犯人を勘違いして殴ってしまい訴えられるわで。
挙句の果てには頭どつかれて意識不明になるし、散々な目にあっていた。
しかもつけ狙われる理由となったのが、奥さんが妊娠してお祝いにバラの花束を買って帰り、そのうちの一本を通りかかった近所に住んでいるアンジェリクに軽い気持ちであげたことからなんて最悪すぎる。
結末もアンジェリクは精神病院をまんまと出たし。


でも、かなり完成度の高い作品だった。


4/3 リサイタルホール
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